社会保険労務士試験に楽に合格する方法論を研究するサイト
社会保険労務士試験情報局
トップページ過去問研究室(一般常識) 令和1年一般-第2問(労使間の交渉)
■社会保険労務士試験過去問研究室




■令和1年一般-第2問(労使間の交渉)

我が国の労使間の交渉に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
なお、本問は、「平成29年労使間の交渉等に関する実態調査(厚生労働省)」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。


(A)労働組合と使用者(又は使用者団体)の間で締結される労働協約の締結状況をみると、労働協約を「締結している」労働組合は9割を超えている。

(B)過去3年間(平成26年7月1日から平成29年6月30日の期間)において、「何らかの労使間の交渉があった」事項をみると、「賃金・退職給付に関する事項」、「労働時間・休日・休暇に関する事項」、「雇用・人事に関する事項」が上位3つを占めている。

(C)過去3年間(平成26年7月1日から平成29年6月30日の期間)において、使用者側との間で行われた団体交渉の状況をみると、「団体交渉を行った」労働組合が全体の約3分の2、「団体交渉を行わなかった」労働組合が約3分の1になっている。

(D)過去3年間(平成26年7月1日から平成29年6月30日の期間)において、労働組合と使用者との間で発生した労働争議の状況をみると、「労働争議があった」労働組合は5%未満になっている。

(E)使用者側との労使関係の維持について労働組合の認識をみると、安定的(「安定的に維持されている」と「おおむね安定的に維持されている」の合計)だとする割合が約4分の3になっている。



■解説

(A)正解
平成29年労使間の交渉等に関する実態調査
労働組合と使用者(又は使用者団体)の間で締結される労働協約の締結状況をみると、労働協約 を「締結している」94.7%(平成27年調査93.4%)、「締結していない」4.7%(同6.5%)となっている。 また、労働協約を「締結している」割合について、産業別に前回調査との差をみると、「教育,学習支援業」11.4ポイント、次いで「生活関連サービス業,娯楽業」8.6ポイント、「卸売業,小売業」5.5ポイントなどとなっている。
よって、問題文は正解となる。

(B)正解
平成29年労使間の交渉等に関する実態調査
過去3年間(平成26年7月1日から平成29年6月30日の期間)において、「何らかの労使間の交渉があった」事項をみると、「賃金・退職給付に関する事項」89.7%(平成27年調査83.5%)、「労働時間・休日・休暇に関する事項」79.0%(同70.9%)、「雇用・人事に関する事項」65.9%(同62.6%)などとなっている。
よって、問題文は正解となる。

(C)正解
平成29年労使間の交渉等に関する実態調査
過去3年間(平成26年7月1日から平成29年6月30日の期間)において、使用者側との間で行われた団体交渉の状況をみると、「団体交渉を行った」67.6%(平成27年調査67.8%)、「団体交渉を行わなかった」32.0%(同32.2%)となっている。
よって、問題文は正解となる。

(D)正解
平成29年労使間の交渉等に関する実態調査
過去3年間(平成26年7月1日から平成29年6月30日の期間)において、過去3年間において、労働組合と使用者との間で発生した労働争議の状況をみると、「労働争議があった」1.7%(平成24年調査3.6%)、「労働争議がなかった」98.1%(同96.4%)となっている。
よって、問題文は正解となる。

(E)誤り
平成29年労使間の交渉等に関する実態調査
使用者側との労使関係の維持についての認識をみると、「安定的に維持されている」42.7%(平成28年調査50.3%)、「おおむね安定的に維持されている」46.4%(同39.2%)、「どちらともいえない」6.2%(同5.8%)、「やや不安定である」2.8%(同2.6%)、「不安定である」0.9%(同1.7%)となっている。
よって、「約4分の3」とした問題文は誤りとなる。

  

→社会保険労務士試験過去問研究室(一般常識)に戻る
Copyright (C) 2005 社会保険労務士試験情報局 All Rights Reserved