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■平成26年一般-第4問(有期契約労働者)

わが国の有期契約労働者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、本問は、「平成23年有期労働契約に関する実態調査(事業所調査)(厚生労働省)」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。

(A)有期契約労働者の実際の勤続年数をみると、「3年超〜5年以内」が最も多く、5年を超えて同一事業所に勤続している人は1割程度と低くなっている。

(B)有期契約労働者を雇用している事業所の割合は、全体の約3分の1であり、事業所規模別にみると、規模が大きいほど有期契約労働者を雇用している事業所の割合が高くなっている。

(C)有期契約労働者における性別の割合をみると、男性が約3分の1、女性は約3分の2となっている。職務タイプ別にみると、男性の割合が最も高いのは、「高度技能活用型」であり、女性は「軽易職務型」の割合が最も高くなっている。

(D)有期契約の更新回数の上限については、「設けている」が1割強となっている。事業所規模別にみると、規模が大きいほど更新回数の上限を設けている事業所の割合が高くなる傾向がある。

(E)有期契約労働者の残業の有無についてみると、「残業することがある」は約6割になっている。職務タイプ別にみると、「残業することがある」の割合が最も高いのは、「正社員同様職務型」である。



■解説

(A)誤り
平成23年有期労働契約に関する実態調査
有期契約労働者の実際の勤続年数をみると、「3年超〜5年以内」は31.3%と最も多く、次いで「1年超〜3年以内」が24.4%、「5年超〜10年以内」が23.9%、「10年超」が9.7%の順となっている。
よって、「5年を超えて同一事業所に勤続している人は1割程度」とした問題文は誤りとなる。

(B)正解
平成23年有期労働契約に関する実態調査
有期契約労働者を雇用している事業所の割合は、35.2%となっている。
事業所規模別にみると、「1,000人以上」92.1%、「 300人〜999人」90.8%、「100人〜299人」81.9%、「30人〜99人」62.6%、「5人〜29人」29.4%と、規模が大きいほど有期契約労働者を雇用している事業所の割合が高くなっている。
よって、問題文は正解となる。

(C)正解
平成23年有期労働契約に関する実態調査
有期契約労働者における性別割合をみると、男性は33.3%、女性は66.7%となっている。また、有期契約労働者におけるパートタイム労働者割合をみると、パートタイム労働者は58.6%と
なっている。職務タイプ別にみると、 男性の割合が最も高いのは、「高度技能活用型」で59.3%、女性の割合が最も高いのは、「軽易職務型」で73.8%となっている。
よって、問題文は正解となる。

(D)正解
平成23年有期労働契約に関する実態調査
更新回数の上限の有無をみると、「設けている」が12.8%となっている。設けていると回答した事業所について、その上限回数をみると、「3回〜5回」が67.1%と最も多く、次いで「1回」10.5%となっている。
事業所規模別にみると、「1,000人以上」38.2%、「300人〜999人」20.1%、「100人〜299人」16.3%、「30人〜99人」11.9%、「5人〜29人」12.5%と、規模が大きいほど更新回数の上限を設けている事業所の割合が高くなる傾向がある。
職務タイプ別にみると、設けていると回答した割合が最も高いのは、「高度技能活用型」で21.5%、最も低いのは「事業所に正社員がいない場合」を除くと、「別職務・同水準型」で6.5%となっている。
よって、問題文は正解となる。

(E)正解
平成23年有期労働契約に関する実態調査
有期契約労働者の残業の有無についてみると、「残業することがある」は60.1%となっている。職務タイプ別にみると、「残業することがある」の割合が最も高いのは、「正社員同様職務型」で70.1%となっている。
よって、問題文は正解となる。

  

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