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■社会保険労務士試験過去問研究室




■平成13年国年-第3問(法令全般関係)

次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(A)受給権者は、社会保険庁長官に対し、厚生労働省令の定める事項を届け出、かつ、厚生労働省令の定める書類その他の物件を提出しなければならない。

(B)給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることはできない。ただし、老齢基礎年金又は付加年金を受ける権利を国税滞納処分により差し押えることができるなどの例外がある。

(C)妻に対する遺族基礎年金は、その者の所在が1年以上不明なときは、遺族基礎年金の受給権を有する子の申請によって、その所在が明らかでなくなった時にさかのぼって、その支給を停止する。

(D)被保険者の資格に関する処分が確定しても、その処分についての不服を当該処分に基づく給付に関する処分の不服の理由とすることができる。

(E)妻が遺族基礎年金の受給権を取得した当時胎児であった子が生まれたときは、その子は、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、その者によって生計を維持し、かつ、妻と生計を同じくした子とみなし、その子の生まれた日の属する月の翌月から、妻に対する遺族基礎年金の額を改定する。



■解説

(A)正解
法105条3項
受給権者は、厚生労働省令の定めるところにより、社会保険庁長官に対し、厚生労働省令の定める事項を届け出、かつ、厚生労働省令の定める書類その他の物件を提出しなければならないとされている。
なお、受給権者が、正当な理由がなく、この届出をせず、又は書類その他の物件を提出しないときは、年金給付の支払を一時差し止めることができることになっている。(法73条)

(B)正解
法24条
給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。
ただし、年金給付を受ける権利を別に法律で定めるところにより担保に供する場合及び老齢基礎年金又は付加年金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押える場合は、この限りでないとされている。

(C)正解
法41条の2第1項
妻に対する遺族基礎年金は、その者の所在が1年以上明らかでないときは、遺族基礎年金の受給権を有する子の申請によって、その所在が明らかでなくなった時にさかのぼって、その支給を停止する。
なお、妻は、いつでもこの支給の停止の解除を申請することができる。(法41条の2第2項)

(D)誤り
法101条4項
被保険者の資格に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を当該処分に基づく給付に関する処分の不服の理由とすることができないとされている。
これは、いちど資格に関する処分が確定したにもかかわらず、当該処分に基づく保険給付の際に、資格に関する処分に不服があるとして争うことは、確定した内容をさらに争うことになるために認められていないものである。
よって、問題文は誤りである。

(E)正解
法39条2項
妻が遺族基礎年金の受給権を取得した当時胎児であった子が生まれたときは、その子は、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、その者によって生計を維持していたものとみなし、かつ、妻はその者の死亡の当時その子と生計を同じくしていたとみなされる。
そして、その子の生まれた日の属する月の翌月から、将来に向かって遺族基礎年金の額が改定されることになる。

  

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