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トップページ > 過去問研究室(国民年金法)> 平成25年国年-第4問(事実婚関係の認定基準等) | ||||||
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国民年金法第5条第7項に定める「婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者」(いわゆる事実婚関係にある者)の認定基準及び認定の取扱いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (A)事実婚関係にある者とは、いわゆる内縁関係にある者をいうのであり、内縁関係とは、婚姻の届出を欠くが、社会通念上、夫婦としての共同生活と認められる事実関係をいい、@当事者間に、社会通念上、夫婦の共同生活と認められる事実関係を成立させようとする合意があること、A当事者間に、社会通念上、夫婦の共同生活と認められる事実関係が存在すること、の要件を備えることを要する。 (B)当該内縁関係が反倫理的な内縁関係である場合については、原則としてこれを事実婚関係にある者とは認定しない。 (C)離婚の届出がなされ、戸籍簿上も離婚の処理がなされているにもかかわらず、その後も事実上婚姻関係と同様の事情にある者については、その者の状態が所定の要件に該当すれば、これを事実婚関係にある者として認定する。 (D)届出による婚姻関係にある者が重ねて他の者と内縁関係にあり、届出による婚姻関係において、一方の悪意の遺棄によって夫婦としての共同生活が行われておらず、その状態がおおむね5年程度以上継続しているときは、届出による婚姻関係がその実体を全く失ったものとなっているとみなし、内縁関係にある者を事実婚関係にある者として認定する。 (E)内縁関係が重複している場合については、先行する内縁関係がその実体を全く失ったものとなっているときを除き、先行する内縁関係における配偶者を事実婚関係にある者として認定する。
(A)正解 法5条8項、平成23年3月23日年発0323第1号 事実婚関係にある者とは、いわゆる内縁関係にある者をいうのであり、内縁関係とは、婚姻の届出を欠くが、社会通念上、夫婦としての共同生活と認められる事実関係をいい、次の要件を備えることを要するものであることされている。 (1)当事者間に、社会通念上、夫婦の共同生活と認められる事実関係を成立させようとする合意があること。 (2)当事者間に、社会通念上、夫婦の共同生活と認められる事実関係が存在すること。 よって、問題文は正解となる。 (B)正解 法5条8項、平成23年3月23日年発0323第1号 事実婚関係の認定の要件を満たす場合であっても、当該内縁関係が反倫理的な内縁関係である場合、すなわち、民法第734条(近親婚の制限)、第735条(直系姻族間の婚姻禁止)又は第736条(養親子関係者間の婚姻禁止)の規定のいずれかに違反することとなるような内縁関係にある者(近親婚者)については、これを事実婚関係にある者とは認定しないものとされている。 よって、問題文は正解となる。 なお、厚生年金保険法、国民年金法、船員保険法による死亡を支給事由とする給付(未支給の保険給付及び未支給年金を含む。)及び加給年金額並びに振替加算の生計維持認定対象者及び生計同一認定対象者に係る生計維持関係等の認定において、次に掲げるすべての要件に該当する近親婚者については、過去の判例を踏まえ、日本年金機構本部及び厚生労働省年金局に対し、その取扱いについて協議を行うものとされている。 (1)三親等の傍系血族間の内縁関係にあること。 (2)内縁関係が形成されるに至った経緯が、内縁関係が開始された当時の社会的、時代的背景に照らして不当ではないこと。 (3)地域社会や周囲に抵抗感なく受け入れられてきた内縁関係であること。 (4)内縁関係が長期間(おおむね40年程度以上)にわたって安定的に継続されてきたものであること。 (C)正解 法5条8項、平成23年3月23日年発0323第1号 離婚の届出がなされ、戸籍簿上も離婚の処理がなされているにもかかわらず、その後も事実上婚姻関係と同様の事情にある者の取扱いについては、その者の状態が事実婚関係の認定の要件に該当すれば、これを事実婚関係にある者として認定するものとされている。 よって、問題文は正解となる。 (参考) 事実婚関係の認定の要件
(D)誤り 法5条8項、平成23年3月23日年発0323第1号 届出による婚姻関係にある者が重ねて他の者と内縁関係にある場合の取扱いについては、婚姻の成立が届出により法律上の効力を生ずることとされていることからして、届出による婚姻関係を優先すべきことは当然であり、従って、届出による婚姻関係がその実体を全く失ったものとなっているときに限り、内縁関係にある者を事実婚関係にある者として認定するものとされている。 なお、内縁関係が重複している場合については、先行する内縁関係がその実体を全く失ったものとなっているときを除き、先行する内縁関係における配偶者を事実婚関係にある者とすることになっている。 (1)「届出による婚姻関係がその実体を全く失ったものとなっているとき」には、次のいずれかに該当する場合等が該当するものとして取扱うこととすること。 (ア)当事者が離婚の合意に基づいて夫婦としての共同生活を廃止していると認められるが戸籍上離婚の届出をしていないとき (イ)一方の悪意の遺棄によって夫婦としての共同生活が行われていない場合であって、その状態が長期間(おおむね10年程度以上)継続し、当事者双方の生活関係がそのまま固定していると認められるとき (2)「夫婦としての共同生活の状態にない」といい得るためには、次に掲げるすべての要件に該当することを要するものとすること。 (ア)当事者が住居を異にすること。 (イ)当事者間に経済的な依存関係が反復して存在していないこと。 (ウ)当事者間の意思の疎通をあらわす音信又は訪問等の事実が反復して存在していないこと。 よって、「その状態がおおむね5年程度以上継続」とした問題文は誤りとなる。 (E)正解 法5条8項、平成23年3月23日年発0323第1号 内縁関係が重複している場合については、先行する内縁関係がその実体を全く失ったものとなっているときを除き、先行する内縁関係における配偶者を事実婚関係にある者とすることとされている。 よって、問題文は正解となる。 |
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