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■社会保険労務士試験過去問研究室 | |||||
厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 (A)厚生労働大臣は、住民基本台帳法第30条の9の規定による遺族厚生年金の受給権者に係る機構保存本人確認情報の提供を受けることができない場合には、当該受給権者に対し、所定の事項を記載し、かつ、自ら署名した届書を毎年指定日までに提出することを求めることができる。 (B)月給制である給与を毎月末日に締め切り、翌月10日に支払っている場合、4月20日に育児休業から職場復帰した被保険者の育児休業等終了時改定は、5月10日に支払った給与、6月10日に支払った給与及び7月10日に支払った給与の平均により判断する。 (C)事業主が同一である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は2以上の適用事業所に使用される特定労働者の総数が常時500人を超えるものの各適用事業所のことを特定適用事業所というが、初めて特定適用事業所となった適用事業所(第1号厚生年金被保険者に係るものに限る。)の事業主は、当該事実があった日から5日以内に所定の事項を記載した届書を日本年金機構に提出しなければならない。 (D)厚生年金保険法施行規則第14条の4の規定による特定適用事業所の不該当の申出は、特定適用事業所に該当しなくなった適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者及び70歳以上の使用される者(被保険者であった70歳以上の者であって当該適用事業所に使用されるものとして厚生労働省令で定める要件に該当するものをいう。)の4分の3以上で組織する労働組合があるときは、当該労働組合の同意を得たことを証する書類を添えて行わなければならない。 (E)加給年金額が加算された障害厚生年金の額について、当該加給年金額の対象になっている配偶者(大正15年4月1日以前に生まれた者を除く。)が65歳に達した場合は、当該加給年金額を加算しないものとし、その該当するに至った月の翌月から当該障害厚生年金の額を改定する。
(A)正解 則68条の2第1項 厚生労働大臣は、住民基本台帳法第30条の9の規定による遺族厚生年金の受給権者に係る機構保存本人確認情報の提供を受けることができない場合には、当該受給権者に対し、次に掲げる事項を記載し、かつ、自ら署名した届書を毎年指定日までに提出することを求めることができることになっている。 (1)氏名、生年月日及び住所 (2)個人番号又は基礎年金番号 (3)遺族厚生年金の年金証書の年金コード よって、問題文は正解となる。 (B)誤り 法23条の2第1項 育児休業等を終了した際の改定は、育児休業等終了日の翌日が属する月以後3か月間(育児休業等終了日の翌日において使用される事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が17日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を改定するものである。 問題文の事例の場合、育児休業から職場復帰した日(4月20日)の属する月である4月に支払った給与、5月に支払った給与、6月に支払った給与の平均で判断するが、4月10日の支払いはなく、5月10日に支払った給与の支払基礎日数は11日であるため、6月10日に支払った給与により判断されることになる。 よって、問題文は誤りとなる。 (C)正解 則14条の3第1項 特定適用事業所となった適用事業所の事業主(事業主が法人であるときは、本店又は主たる事業所の事業主)は、当該事実があった日から5日以内に、次に掲げる事項を記載した届書を日本年金機構に提出しなければならないことになっている。 (1)事業所(事業主が法人であるときは、本店又は主たる事業所)の名称及び所在地 (2)特定適用事業所となった年月日 (3)事業主が法人であるときは、法人番号 よって、問題文は正解となる。 (D)正解 法附則17条2項(平成24年8月22日法律第62号)、則14条の4 特定適用事業所の不該当の申出は、当該事業主の1又は2以上の適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者及び70歳以上の使用される者(厚生年金保険法第27条に規定する70歳以上の使用される者をいう。)の4分の3以上で組織する労働組合があるときは、当該労働組合の同意を得たことを証する書類を添えなければならないことになっている。 よって、問題文は正解となる。 (E)正解 法44条4項、法50条の2第4項、法附則60条1項(昭和60年5月1日法律第34号) 加給年金額が加算された障害厚生年金については、配偶者が次のいずれかに該当するに至ったときは、その者に係る加給年金額を加算しないものとし、次のいずれかに該当するに至った月の翌月から、年金の額を改定することとされている。 (1)死亡したとき。 (2)受給権者による生計維持の状態がやんだとき。 (3)離婚又は婚姻の取消しをしたとき。 (4)65歳に達したとき。 なお、昭和61年4月1日において60歳以上(大正15年4月1日以前に生まれた者)である場合、その者には老齢基礎年金が支給されないことから、その代わりに配偶者が65歳に到達した後も加入年金額は引き続き支給される。 よって、問題文は正解となる。 |
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