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トップページ過去問研究室(厚生年金保険法) 平成17年厚年-第9問(厚生年金保険の不服申し立て)
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■平成17年厚年-第9問(厚生年金保険の不服申し立て)

厚生年金保険の不服申し立てに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(A)厚生年金保険における被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分についての不服がある者は、その処分のあったことを知った日の翌日から起算して60日以内に社会保険審査官に審査請求を行うことができる。

(B)社会保険審査官の決定に不服がある者は、決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して60日以内に社会保険審査会に再審査請求をすることができる。

(C)社会保険審査官に審査請求をしてから30日経過してもなお社会保険審査官の決定がないときは、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなして、社会保険審査会に再審査請求ができる。

(D)保険料その他厚生年金基金に関するもの以外の徴収金の賦課、徴収等に不服がある者は、社会保険審査会に対して審査請求することができる。

(E)裁判所への訴えは、社会保険審査会の裁決を経た後でなければ提起できない。



■解説

(A)正解
法90条1項、社審法4条
被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をすることができる。
そして、審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内(事由によりこの期間内に審査請求をすることができなかつたことを疎明したときは、期間経過しても審査請求することができる。 )にしなければならないことになっている。

(B)正解
法90条1項、社審法32条
社会保険審査官の決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
そして、再審査請求は、審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して60日以内にしなければならないことになっている。

(C)誤り
法90条2項
審査請求をした日から60日以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなして、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができることになっている。
よって、「30日経過してもなお社会保険審査官の決定がないとき」とした問題文は誤りである。

(D)正解
法91条
保険料その他厚生年金保険法の規定による徴収金の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服がある者は、社会保険審査会に対して審査請求(再審査請求ではないので注意)をすることができることになっている。
なお、厚生年金基金の行う、掛金その他徴収金の賦課、徴収の処分、滞納処分について不服がある場合も社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。(法169条)

(E)正解
法91条の3
不服申立ての前置主義により、処分の取消しの訴えは、当該処分についての再審査請求又は審査請求に対する社会保険審査会の裁決を経た後でなければ、提起することができないことになっている。

  

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