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トップページ > 過去問研究室(厚生年金保険法)> 平成19年厚年-第7問(法令全般関係) | |||||
■社会保険労務士試験過去問研究室 | |||||
次の記述のうち、正しいものはどれか。 (A)年金たる保険給付(厚生年金保険法の他の規定又はその他の法令の規定よりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額又は一部の支給を停止するものとし、すでに厚生年金保険法の他の規定又はその他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の全額又は一部の支給を停止する。 (B)日本年金機構は、厚生労働大臣の委任により、障害厚生年金の受給権者の障害の程度を診査し、その程度に応じて従前の障害等級以外の障害等級の額に改定することができる。(一部改正) (C)被保険者が同時に2以上の適用事業所に使用される場合において、2以上の事業所のうち一つが船舶であるときは、船舶所有者が被保険者に係る保険料の半額を負担しかつ当該保険料及び当該被保険者の負担する保険料を納付する義務を負い、船舶以外の事業主は保険料を負担せず、納付義務も生じない。 (D)事業主は、日本年金機構が決定した免除保険料率及び標準報酬月額を被保険者若しくは基金の加入員に通知しないときは、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられる。(一部改正) (E)昭和16年4月1日以前生まれの者について、厚生年金保険の被保険者期間が5年以上ある者で老齢年金を受けるに必要な被保険者期間を満たしていない者が、過去に障害厚生年金又は障害手当金を受けたことがある場合には、厚生年金保険の脱退手当金が支給されることはない。
(A)誤り 法38条の2第1項 年金たる保険給付(厚生年金保険法の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止することとされている。 ただし、厚生年金保険法の他の規定又は他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止することとされている。 よって、受給権者の申出により支給停止される年金たる保険給付の額を「その全額又は一部」とし、すでに年金たる保険給付の額の一部が支給されているときの受給権者の申出による支給停止部分を「停止されていない部分の全額又は一部」とした問題文は誤りである。 (B)誤り 法52条1項、法100条の4 厚生労働大臣は、障害厚生年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときは、その程度に応じて、障害厚生年金の額を改定することができるが、この厚生労働大臣の権限は日本年金機構に委任されていない。 よって、「日本年金機構は、厚生労働大臣の委任により」とした問題文は誤りである。 (C)正解 法82条3項、令4条4項 被保険者が船舶に使用され、かつ、同時に船舶以外の適用事業所に使用される場合においては、船舶所有者以外の事業主は保険料を負担せず、保険料を納付する義務を負わないものとし、船舶所有者が当該被保険者に係る保険料の半額を負担し、当該保険料及び当該被保険者の負担する保険料を納付する義務を負うものとされている。 よって、問題文は正解となる。 (D)誤り 法29条2項、法81条の3第1項・7項、法102条1項 事業主は正当な理由がなく、免除保険料率を基金の加入員に通知しないとき、及び決定された標準報酬月額を被保険者に通知しないときは、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられることになっており、問題文のこの記述は正しいが、免除保険料率を決定するのは厚生労働大臣であり「日本年金機構」とした問題文は誤りとなる。 (E)誤り 法附則75条(昭和60年5月1日法律第34号) 昭和16年4月1日以前に生まれた者(昭和61年4月1日において45歳以上の者)については、経過的に脱退手当金を支給することとされているが、その要件は次のとおりである。 (1)厚生年金保険の被保険者期間が5年以上あること (2)老齢年金(老齢厚生年金)を受けるのに必要な被保険者期間を満たしていないこと (3)60歳に達していること (4)被保険者資格を喪失していること (5)通算老齢年金又は障害年金(障害厚生年金)の受給権者でないこと (6)過去に障害年金(障害厚生年金)又は障害手当金の支給を受けていないこと(ただし、支給を受けた額が脱退手当金の額に満たない場合はその差額が脱退手当金として支給される。) よって、「過去に障害厚生年金又は障害手当金を受けたことがある場合には、厚生年金保険の脱退手当金が支給されることはない」とした問題文は誤りとなる。 |
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