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トップページ過去問研究室(厚生年金保険法) 平成22年厚年-第4問(厚生年金保険法の不服申し立て)
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■平成22年厚年-第4問(厚生年金保険法の不服申し立て)

厚生年金保険法の不服申し立てに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(A)被保険者の資格、標準報酬または保険給付に関する処分に不服がある者が、社会保険審査官に対して審査請求をした場合、審査請求した日から30日以内に決定がないときは、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなして、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。

(B)被保険者の資格または標準報酬に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を当該処分に基づく保険給付に関する処分についての不服の理由とすることができる。

(C)被保険者の資格、標準報酬または保険給付に関する処分についての審査請求及び再審査請求は、時効の中断に関しては、裁判上の請求とみなす。

(D)被保険者の資格、標準報酬または保険給付に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての再審査請求に対する社会保険審査会の裁決を経る前でも、提起することができる。

(E)保険料の賦課もしくは徴収に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査会の裁決を経る前でも、提起することができる。



■解説

(A)誤り
法90条1項・2項
被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をすることができる。
そして、審査請求をした日から60日以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなして、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができることになっている。
よって、「審査請求した日から30日以内」とした問題文は誤りとなる。

(B)誤り
法90条4項
被保険者資格又は標準報酬に関する処分が確定したにもかかわらず、当該処分に基づく保険給付の際に、再び被保険者資格又は標準報酬に関する処分に不服があるとして争うことは、確定した内容をさらに争うことになるため、認められていない。
よって、「不服の理由とすることができる」とした問題文は誤りとなる。

(C)正解
法90条3項
被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服がある者は、社会保険審査官に対して審査請求をすることができ、審査請求をした日から60日以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなして、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができることになっているが、審査請求及び再審査請求は、時効の中断に関しては、裁判上の請求とみなすこととされている。
よって、問題文は正解となる。

(D)誤り
法91条の3
被保険者の資格、標準報酬又は保険給付に関する処分の取消しの訴えについては、当該処分についての再審査請求に対する社会保険審査会の裁決を経た後でなければ、提起することができないことになっている。
よって、「社会保険審査会の裁決を経る前でも、提起することができる」とした問題文は誤りとなる。

(E)誤り
法91条の3
保険料の賦課もしくは徴収に関する処分の取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査会の裁決を経た後でなければ、提起することができないことになっている。
よって、「社会保険審査会の裁決を経る前でも、提起することができる」とした問題文は誤りとなる。

  

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