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トップページ過去問研究室(厚生年金保険法) 平成25年厚年-第4問(保険料等の督促及び滞納処分)
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■平成25年厚年-第4問(保険料等の督促及び滞納処分)

保険料その他厚生年金保険法(第9章を除く。)の規定による徴収金(以下「保険料等」という。)の督促及び滞納処分に関する次の記述のうち、法令に照らして誤っているものはどれか。

(A)保険料等を滞納する者があるときは、厚生労働大臣は期限を指定して、これを督促しなければならない。ただし、保険料の繰上徴収の規定により保険料を徴収するときは、この限りでない。

(B)保険料等の督促をしようとするときは、厚生労働大臣は、納付義務者に対して督促状を発する。保険料等の督促状は、納付義務者が健康保険法第180条の規定によって督促を受ける者であるときは、同法同条の規定による督促状により、これに代えることができる。

(C)保険料等の督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日でなければならない。ただし、保険料の繰上徴収が認められる要件に該当する場合は、この限りでない。

(D)厚生労働大臣は、督促を受けた納付義務者が指定の期限までに保険料等を納付しないとき、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村(特別区を含むものとし、地方自治法に規定される指定都市にあっては区とする。以下同じ。)に対して、その処分を請求することができる。

(E)厚生労働大臣は、保険料の繰上徴収が認められる要件に該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者が、その指定の期限までに保険料を納付しないとき、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対して、その処分を請求することができる。



■解説

(A)正解
法86条1項
保険料等を滞納する者があるときは、厚生労働大臣は期限を指定して督促しなければならないことになっている。ただし、保険料の繰上徴収により納期前に保険料を徴収する場合は督促することを要しない。
よって、問題文は正解となる。
なお、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者及び第4号厚生年金被保険者に係る保険料の繰上徴収、保険料その他厚生年金保険法の規定による徴収金の督促及び滞納処分並びに延滞金の徴収については、共済各法の定めるところによるものとされている。(法87条の2)

(参考)
保険料の繰上徴収
保険料は、次の場合においては、納期前であってもすべて徴収することができる。
1.納付義務者が、次のいずれかに該当する場合
(1)国税、地方税その他の公課の滞納によって滞納処分を受けるとき。
(2)強制執行を受けるとき。
(3)破産手続開始の決定を受けたとき。
(4)企業担保権の実行手続の開始があったとき。
(5)競売の開始があったとき。
2.法人たる納付義務者が解散をした場合
3.被保険者の使用される事業所が、廃止された場合
4.被保険者の使用される船舶について船舶所有者の変更があった場合、又は当該船舶が滅失し、沈没し、若しくは全く運航に堪えなくなるに至った場合

(B)誤り
法86条2項・3項
保険料等の督促をしようとするときは、厚生労働大臣は納付義務者に対して督促状を発する。保険料等の督促状は、納付義務者が健康保険法第180条の規定によって督促を受ける者であるときは、同法同条の規定による督促状に併記して発することができることになっている。
よって、「これに代えることができる。」とした問題文は誤りとなる。
なお、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者及び第4号厚生年金被保険者に係る保険料の繰上徴収、保険料その他厚生年金保険法の規定による徴収金の督促及び滞納処分並びに延滞金の徴収については、共済各法の定めるところによるものとされている。(法87条の2)

(C)正解
法86条4項
保険料等の督促状により指定する期限は、督促状を発する日から起算して10日以上を経過した日でなければならないことになっている。ただし、保険料を滞納している者が、保険料の繰上徴収が認められる要件に該当した場合は、短縮した指定期限でもって督促することも認められている。
よって、問題文は正解となる。
なお、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者及び第4号厚生年金被保険者に係る保険料の繰上徴収、保険料その他厚生年金保険法の規定による徴収金の督促及び滞納処分並びに延滞金の徴収については、共済各法の定めるところによるものとされている。(法87条の2)

(D)正解
法86条5項
厚生労働大臣は、納付義務者が次に該当する場合においては、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対して、その処分を請求することができることになっている。
(1)督促を受けた者がその指定の期限までに保険料等を納付しないとき。
(2)保険料の繰上徴収が認められる要件に該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき。
よって、問題文は正解となる。
なお、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者及び第4号厚生年金被保険者に係る保険料の繰上徴収、保険料その他厚生年金保険法の規定による徴収金の督促及び滞納処分並びに延滞金の徴収については、共済各法の定めるところによるものとされている。(法87条の2)

(E)正解
法86条5項
厚生労働大臣は、納付義務者が次に該当する場合においては、国税滞納処分の例によってこれを処分し、又は納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対して、その処分を請求することができることになっている。
(1)督促を受けた者がその指定の期限までに保険料等を納付しないとき。
(2)保険料の繰上徴収が認められる要件に該当したことにより納期を繰り上げて保険料納入の告知を受けた者がその指定の期限までに保険料を納付しないとき。
よって、問題文は正解となる。
なお、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者及び第4号厚生年金被保険者に係る保険料の繰上徴収、保険料その他厚生年金保険法の規定による徴収金の督促及び滞納処分並びに延滞金の徴収については、共済各法の定めるところによるものとされている。(法87条の2)

  

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