社会保険労務士試験に楽に合格する方法論を研究するサイト
社会保険労務士試験情報局
トップページ過去問研究室(厚生年金保険法) 平成27年厚年-第9問(保険給付)
■社会保険労務士試験過去問研究室




■平成27年厚年-第9問(保険給付)

厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

(A)特別支給の老齢厚生年金(基本月額200,000円)を受給する被保険者について、標準報酬月額が240,000円であり、その月以前年間の標準賞与額の総額が600,000円であったとき、支給停止後の年金月額は105,000円(加給年金額を除く。)となる。

(B)昭和12年4月2日以後に生まれた70歳以上の老齢厚生年金(基本月額150,000円)の受給権者が適用事業所に使用され、その者の標準報酬月額に相当する額が360,000円であり、その月以前1年間に賞与は支給されていない場合、支給停止される月額は25,000円となる。

(C)子に係る加給年金額が加算された老齢厚生年金について、その加給年金額の対象者である子が養子縁組によって当該老齢厚生年金の受給権者の配偶者の養子になったときは、その翌月から当該子に係る加給年金額は加算されないこととなる。

(D)障害手当金は初診日において被保険者であった者が保険料納付要件を満たしていても、当該初診日から起算して5年を経過する日までの間において傷病が治っていなければ支給されない。

(E)脱退一時金の額の計算に用いる支給率は、最後に被保険者の資格を喪失した日の属する月の前月の属する年の前年9月の保険料率に2分の1を乗じて得た率に、被保険者であった期間に応じた数を乗じて得た率とする。



■解説

(A)誤り
法46条、法附則11条
60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者が被保険者である間は、その者の総報酬月額相当額(標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額)と基本月額(老齢厚生年金額から加給年金額を除いた年金額を12で除して得た額に相当する額)との合計額が支給停止調整開始額以下であるときは、老齢厚生年金は支給停止せず、合計額が支給停止調整開始額を超えるときに、老齢厚生年金が支給停止されることになっている。そして、支給停止額は、基本月額が支給停止開始調整額以下かそれを超えるか、また、総報酬月額相当額が支給停止調整変更額以下かそれを超えるかによって4つの場合に応じて計算されることになっている。
具体的には次のとおりである。

1.総報酬月額相当額が470,000円以下で基本月額が280,000円以下
■計算式 (総報酬月額相当額+基本月額−280,000円)÷2
2.総報酬月額相当額が470,000円以下で基本月額が280,000円以上
■計算式 総報酬月額相当額÷2
3.総報酬月額相当額が470,000円超で基本月額が280,000円以下
■計算式 ((470,000円+基本月額−280,000円)÷2))+(総報酬月額相当額−470,000円)
4.総報酬月額相当額が470,000円超で基本月額が280,000円超
■計算式 (470,000円÷2)+(総報酬月額相当額−470,000円)

問題文の場合は、基本月額が200,000円、総報酬月額相当額が290,000円(240,000円+600,000円÷12)なので、上記12の計算式で計算すると、支給停止額は、「(290,000円+200,000円−280,000円)÷2」で105,000円となる。
年金支給月額200,000円−支給停止額105,000円で支給調整後の支給額は95,000円となる。
よって、「支給停止後の年金月額は105,000円」とした問題文は誤りとなる。
なお、2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る特例による老齢厚生年金の特例は考慮していない。(法附則20条)

(B)誤り
法46条
60歳台後半の在職老齢年金は、総報酬月額相当額(標準報酬月額と1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額)と基本月額(老齢厚生年金額から加給年金額、繰下げ加算額、経過的加算額を除いた年金額を12で除した額に相当する額)との合計額が支給停止調整額(470,000円)を超える場合につき、当該合計額と支給停止調整額との差額の2分の1に相当する額の支給を停止することとしている。
問題文の場合は、基本月額が150,000円、総報酬月額相当額が360,000円なので、支給停止額は、「(150,000円+360,000円−470,000円)÷2」で20,000円となる。
よって、「支給停止される月額は25,000円」とした問題文は誤りとなる。
なお、2以上の種別の被保険者であった期間を有する者に係る老齢厚生年金の支給停止の特例は考慮していない。(法78条の29)

(C)誤り
法44条4項
子の加給年金額は、子が養子縁組によって受給権者の配偶者以外の者の養子となったときは、該当月の翌月から加給年金額が加算されなくなる。
問題文の場合は、受給権者の配偶者の養子になった事例なので該当月以後も加給年金額は加算される。
よって、誤りの肢となる。

(D)正解
法55条1項
障害手当金は、疾病にかかり、又は負傷し、その傷病に係る初診日において被保険者であった者が、当該初診日から起算して5年を経過する日までの間におけるその傷病の治った日において、その傷病により政令で定める程度の障害の状態にある場合に支給されることになっている。
よって、問題文は正解となる。

(E)誤り
法附則29条
脱退一時金の額の計算に用いる支給率は、最後に被保険者の資格を喪失した日の属する月の前月の属する年の前年10月の保険料率(最終月が1月から8月までの場合にあっては、前々年10月の保険料率)に2分の1を乗じて得た率に、被保険者であった期間に応じた数を乗じて得た率(支給率に少数点以下一位未満の端数があるときは、四捨五入する。)とされている。
よって、「前年9月」とした問題文は誤りとなる。

  

→社会保険労務士試験過去問研究室(厚生年金保険法)に戻る
Copyright (C) 2005 社会保険労務士試験情報局 All Rights Reserved