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■平成22年雇用-第8問(労働保険料の額の負担)

労働保険料の額の負担に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、本問において、「労災保険」とは「労働者災害補償保険」のこと、「労災保険法」とは「労働者災害補償保険法」のこと、「免除対象高年齢労働者」とは保険年度の初日において64歳以上である労働者であって、雇用保険法第38条第1項に規定する短期雇用特例被保険者、同法第43条第1項に規定する日雇労働被保険者及び同法附則第7条第1項に規定する高年齢継続被保険者以外の者のこと、「二事業率」とは労働保険の保険料の徴収等に関する法律(以下「労働保険徴収法」という。)第12条第6項の二事業率をいう。

(A)雇用保険の日雇労働被保険者は、印紙保険料の額の2分の1の額を負担しなければならないが、当該日雇労働被保険者に係る一般保険料を負担する必要はない。

(B)労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立している場合であって、免除対象高年齢労働者を使用しない事業については、雇用保険の被保険者は、一般保険料の額のうち雇用保険率に応ずる部分の額から、その額に二事業率を乗じて得た額を減じた額の2分の1を負担することとされている。

(C)一般保険料の額のうち労災保険率に応ずる部分の額については、事業主及び労働者が2分の1ずつを負担することとされている。

(D)海外派遣者の特別加入に係る第3種特別加入保険料については、当該海外派遣者と派遣元の事業主とで当該第3種特別加入保険料の額の2分の1ずつを負担することとされている。

(E)雇用保険の免除対象高年齢労働者に係る一般保険料の免除においては、当該一般保険料の額のうち雇用保険率に応ずる部分の額については、被保険者の負担のみが免除され、事業主の負担は免除されない。



■解説

(A)誤り
法31条
雇用保険の日雇労働被保険者は、雇用保険に係る一般保険料のうち雇用保険二事業に係る保険料を除いた額の2分の1に相当する額のほか、印紙保険料の額の2分の1の額(その額に1円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。)を負担することとされている。
よって、「当該日雇労働被保険者に係る一般保険料を負担する必要はない」とした問題文は誤りとなる。

(B)正解
法31条
免除対象高年齢労働者(保険年度の初日において64歳以上である労働者)を使用しない事業における雇用保険の被保険者は、雇用保険に係る一般保険料のうち雇用保険二事業に係る保険料を除いた額の2分の1に相当する額を負担することとされている。
よって、問題文は正解となる。

(C)誤り
法30条
一般保険料の額のうち労災保険率に応ずる部分の額については、労働者の負担はなく、全額事業主の負担とされている。
よって、「事業主及び労働者が2分の1ずつを負担」とした問題文は誤りとなる。

(D)誤り
法30条
第3種特別加入保険料(労災保険料)については、労働者の負担はなく、全額事業主の負担とされている。
よって、「当該海外派遣者と派遣元の事業主とで当該第3種特別加入保険料の額の2分の1ずつを負担」とした問題文は誤りとなる。

(E)誤り
法30条
免除対象高年齢労働者(保険年度の初日において64歳以上である労働者)に係る一般保険料の額のうち雇用保険料率に応ずる部分の額については、被保険者負担分だけでなく事業主負担分も免除される。
よって、「被保険者の負担のみが免除され、事業主の負担は免除されない」とした問題文は誤りである。

  

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