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トップページ過去問研究室(労災保険法) 平成25年労災-第4問(通勤災害等)
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■平成25年労災-第4問(通勤災害等)

通勤災害等に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。


(ア)通勤の途中、経路上で遭遇した事故において、転倒したタンクローリーから流れ出す有害物質により急性中毒にかかった場合は、通勤によるものと認められる。

(イ)政府は、療養の開始後3日以内に死亡した者からは、一部負担金を徴収する。

(ウ)政府は、同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者からは、一部負担金を徴収しない。

(エ)労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間の往復を合理的な経路及び方法により行うことのみが通勤に該当する。

(オ)女性労働者が一週間に数回、やむを得ない事情により、就業の場所からの帰宅途中に最小限の時間、要介護状態にある夫の父を介護するために夫の父の家に立ち寄っている場合に、介護終了後、合理的な経路に復した後は、再び通勤に該当する。


(A)(アとウ)

(B)(アとエ)

(C)(イとエ)

(D)(イとオ)

(E)(ウとオ)



■解説

(ア)正解
法7条1項、平成18年3月31日基発331042号
「通勤による」とは通勤と相当因果関係のあること、つまり、通勤に通常伴う危険が具体化したことをいい、具体的には、通勤の途中において、自動車にひかれた場合、電車が急停車したため転倒して受傷した場合、駅の階段から転落した場合、歩行中にビルの建設現場から落下してきた物体により負傷した場合、転倒したタンクローリーから流れ出す有害物質により急性中毒にかかった場合等、一般に通勤中に発生した災害は通勤によるものと認められる。
よって、問題文は正解となる。
なお、自殺の場合、その他被災者の故意によって生じた災害、通勤の途中で怨恨をもってけんかをしかけて負傷した場合などは、通勤をしていることが原因となって災害が発生したものではないので、通勤災害とは認められない。

(イ)誤り
法31条2項、則44条の2第1項
通勤災害により療養給付を受ける労働者から一部負担金を徴収することになっているが、次の厚生労働省令で定める者は除外されることになっている。
(1)第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
(2)療養の開始後3日以内に死亡した者その他休業給付を受けない者
(3)同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
よって、「一部負担金を徴収する。」とした問題文は誤りとなる。
なお、特別加入者については、療養給付を受ける場合にも一部負担金は徴収されない。(昭和52年3月30日基発192号・発労徴21号)

(ウ)正解
法31条2項、則44条の2第1項
通勤災害により療養給付を受ける労働者から一部負担金を徴収することになっているが、次の厚生労働省令で定める者は除外されることになっている。
(1)第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
(2)療養の開始後3日以内に死亡した者その他休業給付を受けない者
(3)同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
よって、問題文は正解となる。
なお、特別加入者については、療養給付を受ける場合にも一部負担金は徴収されない。(昭和52年3月30日基発192号・発労徴21号)

(エ)誤り
法7条2項
通勤とは、労働者が、就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くものとされている。
(1)住居と就業の場所との間の往復
(2)厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動
(3)上記(1)に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。)
よって、「住居と就業の場所との間の往復を合理的な経路及び方法により行うことのみ」とした問題となる。

(オ)正解
法7条3項、則8条、平成20年4月1日基発0401041号
通勤経路を逸脱し又は中断した場合は、逸脱又は中断の間及びその後の移動は通勤に該当しないが、逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱又は中断の間を除いて通勤となる。
そして厚生労働省令で定める日常生活上必要な行為は次のように定められている。
(1)日用品の購入その他これに準ずる行為
(2)職業訓練、学校教育法第1条に規定する学校において行われる教育その他これらに準ずる教育訓練であって職業能力の開発向上に資するものを受ける行為
(3)選挙権の行使その他これに準ずる行為
(4)病院又は診療所において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為
(5)要介護状態にある配偶者、子、父母、配偶者の父母並びに同居し、かつ、扶養している孫、祖父母及び兄弟姉妹の介護(継続的に又は反復して行われるものに限る。)
問題文の場合、「要介護状態にある夫の父の介護」であること、「一週間に数回」と反復継続していること、「やむを得ない事由により行うための最小限度のもの」であることから、介護終了後に合理的な経路に服した後は再び通勤に該当する。
よって、問題文は正解となる。


※誤りの組合せは、(イ)と(エ)であるため、(C)が正解となる。

  

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